Fytoroid 三谷悠人

太陽光発電(色素増感型太陽電池を用いた発電)


太陽光発電は、発電体に光を当てることで発生する光電効果を利用して発電する再生可能 エネルギーである。今回利用したのは、色素増感太陽電池と呼ばれる仕組みで、植物が行う 光合成に似たメカニズムを持つ太陽光発電の方式となっている。  透明導電膜に酸化チタン層を塗布し色素を沈着させた負極と、鉛筆の炭素を塗布した正極 の間に電解液を充填することで作成する。光を当てると色素によって増感された酸化チタン が可視光を捉えて励起し、色素は酸化される。酸化された色素は電解液から電子を奪い、 電解液は正極から流れてくる電子を受け取り、色素を元に戻す。  特徴としては、基板の光透過性や色素による多色化、薄化やフレキシブルな 形状の成形、 また比較的安価で簡単に制作できることが挙げられる。  この展示では、多様な彩色と透過性を利用し、家庭内等の住環境に配慮した小規模な再生 可能エネルギー生成装置の可能性を作品として提示している。


material:導電性ガラス、酸化チタン、ラックダイ液、電解液、エナメル線、ABS