Copper Tone 磯﨑凌
本作品は「ファラデーの単極発電機(ファラデーディスク)」と「永久磁石同期電動機」
の2 つの電磁誘導発電を組み合わせたものである。
ファラデーの単極発電機とは1821 年にマイケル・ファラデーが世界で初めて考案した
単極発電機である。銅板が磁界を横切ることで誘導電流が発生し、銅板の中心と外周に電圧
が生じる。また銅板と磁石を同時に回転させることでも誘導電流が発生し、同様
に発電が可能である。
1832年にはコイルを用いたダイナモと呼ばれる発電機が考案され、その後ニコラ・テスラ
によって交流発電機が発明された。現代では多くが交流発電であり「永久磁石同期電動機」
もその一つである。環状に配置したコイルをステータ(固定) に、同じく環状に配置
した永久磁石をロータ(回転) にして発電を行う。
本作品では新旧2 つの電磁誘導による起電力を音に変換する。回転速度による起電力の
変化を耳で感じ、楽器のように楽しく科学に触れてほしい。
material:銅板、エナメル線、ネオジム磁石、PLA、アクリル、電子オルゴール