新しい演奏が可能な鍵盤楽器
音域を制限する従来の鍵盤楽器
従来の鍵盤は、人が手を大きく広げたとしても到達できる鍵の範囲が限られているため、演奏できる音域に制限がある。加えて、演奏中に鍵盤以外を操作する必要のある鍵盤楽器は、片手で鍵盤を操る場面があるため、音楽表現の幅がさらに小さくなるといえる。このように、従来の鍵盤楽器では達成できなかった演奏が可能となる鍵盤楽器を制作し、新たな演奏方法、楽曲、新たな音楽表現の可能性を提案する。
音楽表現の可能性を広げる鍵盤楽器
鍵盤のレイアウト・サイズを再編することで、片手で一度に広音域の鍵を演奏可能にする。より多くの演奏者にストレスの少ない鍵盤楽器とするため、平均的な手の大きさの数値を測り、鍵のサイズを決定した。平均的な手において、片手で一度に演奏可能な範囲は、従来の鍵盤楽器では13鍵だが、本制作の鍵盤楽器では31鍵である。これにより、従来は両手で弾いていた楽曲や広音域の演奏が片手で演奏可能になり、音楽表現の新たな可能性が広がる。