Phase 磯﨑凌
球面カム機構でシェードの動きを制御
本作品は、溝カム機構の一種である球面カム機構を用い、2枚のシェードを制御し調光する照明器具である。球面カムとは、表面に溝が掘られた球体状のカムである。球の回転により溝に接する部品を従動させ、回転運動を往復運動に変換する。また、1つの球に複数の溝を設計することで、1軸で複数の別の動作を制御を可能にする。本作品では中空半透明の球面カムを設計し内部に光源を設置することで、シェードの動きを制御する装置とランプシェードの2つの役割を与えている。
様々な生活シーンに対応した照明器具
本作品は、上下2枚のシェードを動かし、光を遮蔽する方向と量を調整することで、配光方向と光量を変化させるものである。機械的にシェードを動かすため、配光方向と光量という2つの機能の繊細な調整が可能となる。上向きの光は空間全体を照らすアンビエントライト、下向きの光は作業平面を照射するタスクライト、全体を遮蔽しわずかに漏れる光は夜間照明というように、異なる役割を1つの照明器具で実現し、複数の生活シーンに対応するデザインとなっている。
Material:
PLA、レジン、アルミニウム 他
Dimensions:
H300× W245 × D220 [mm]