茶茶茶 細井匠馬

廃棄茶葉による釉薬を用いた茶器の研究


急須離れと煎茶の売上減少
ティーバッグやペットボトル茶の普及により、今日では急須を用いて日本茶を飲む文化が急速に衰えている。それに伴い茶葉の生産量はほとんど横這いにもかかわらず、一般家庭での茶葉の消費量は確実に右肩下がりであり日本茶産業は減退の一途を辿っている。このまま低価格なペットボトルやティーバックに使用される茶葉が多く消費されれば、多くの茶園は利益が出ず採算が取れなくなり、経営困難に直面する可能性が生じると考える。


廃棄茶葉の灰を用いた釉薬と茶器セットの開発
本研究では、現代の生活様式に適した煎茶器のセットの開発並びに、廃棄茶葉の灰をアップサイクルした磁器用釉薬の開発を行う。灰釉の基となる基礎釉薬の実験や今日的な生活様式の考察より急須の機能性に関する研究を行う。更に製品展開の方法やブランディングまでを一貫してデザインをすることで日本茶器の今日的な意味や価値をとらえ直し日本茶関連産業と日本茶文化に対し、新たな可能性を提案する。


Material:
磁器、廃棄茶葉灰、杉

Dimensions:
急須   W83 × D62.5 × H83.4 
  湯呑   W82 × D82 × H58.5 
湯冷まし W91 × D101.5 × H60 
茶盆   W328 × D 108 × H20  (mm)